クラウドゲートのゲーム用。
ただし、更新頻度は非常に低い。
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その日も何時もと変わらない夜だった。
初めて一緒に入った依頼の話、少しだけの昔話、馬鹿話、いつものように終わるはず…だった。
「可愛いぞ、満。」
思わずフレイアの顔に笑みが浮かぶ。
ほんの些細な会話、それに反応して赤くなる尾花、そんな尾花が可愛くて、ついついフレイアはその台詞を言ってしまった。
いつもの事。
少しだけ違っていたのは、ちょっとした茶目っ気からフレイアが尾花に抱きついたことだろうか。
愛しさを伝えるために行った行為。
ほんの一日逢えなかった事。
それが寂しかったからなのかもしれない。
吃驚している尾花の顔が妙に嬉しくてフレイアの顔に笑みが深まっていく。
好きと言う言葉、愛してると言う言葉が胸の中に沸き上がってくる。
「何か…一日一回は抱きつかないと…寂しい気がするぞ…。」
一番安らげる場所にその体を委ね、フレイアは呟く。
「拙者は…最近、一回では足りぬように思えて来てしまったぞ……。」
恥ずかしそうにフレイアの耳元でそう囁き返す。
甘く優しい時間。
不器用な二人である。
いつもなら此処で終わるはずだった。
付き合いだして八ヶ月近く、甘いキスとただ、抱き合って寝る夜。
端から見れば蹴り倒したくなるほど甘い雰囲気の二人。
それは、ほんの少し先に進む勇気がなかっただけなのかもしれない。
「離れてると寂しいのはホント。」
抱きしめる腕に酔いしれながらフレイアがそう言えば、
「拙者も同じだ……できることならば、ずっとこうしていたい…。」
尾花も又甘い言葉を囁く。
優しく、暖かい時間が流れる。
「このままでも…良いんだけど…少し…。」
赤く成りつつフレイアが呟いた。
抱きしられるだけでは…もう、物足りない。
艶を帯びた声はその先の行為を促すモノだった。
その声に抱きしめた腕を解き、尾花はフレイアにキスをする。
触れるだけの優しいキスを。
「………フレイア…。」
尾花の服を握りしめていた手が無意識に尾花の体に回される。
縋り付くように。
「…フレイア……。」
意を決して唇を離し尾花はもう一度フレイアの名前を呼んだ。
「ん?なんだ?」
艶を帯び、とろんとした目を開き、フレイアはすぐ側にある尾花の顔を見上げた。
そこのあったのは何かに耐える目をした男の瞳。
揺らぎそうになる心を無理矢理押さえ込み尾花は言葉を紡いだ。
「…っその………良い…か……?」
一瞬、フレイアの動きが止まった。
何を聞かれたのか解らず、聞き返えそうとして、その意味に気が付く。
今までの行為でほんのり赤く染まった頬がみるみる真っ赤に変わっていく。
「………い…いい…よ?」
目を伏せ尾花の胸に顔埋め、消え入るような声でフレイアはそう答え、目を瞑る。
肯定の返事が貰えると思っていなかった尾花は、思わず俯くフレイアを呆然と見つめた。
『本当に?』
そう訪ねたくなるのをぐっと飲み込む。
「で、では……失礼致す…。」
そう言うとそっとフレイアの胸に手を添える。
小さくフレイアの体が揺れた。
「……い、痛かったか……?」
ただ触れただけなのに、そんな言葉が口をつく。
「や、…じゃなくて…吃驚しただけ……緊張…しちゃって。」
羞恥心に頬を染め、それでも微笑み浮かべてフレイアはそう答えていた。
「……可愛いぞ……。」
尾花の顔にも笑みが浮かぶ。
そして、もう一度フレイアの胸に手を伸ばした。
今度は少し強く。
硬いコルセットの上からでも解るその弾力に、強弱を付け揉んでみる。
ゆっくりと位置をずらし露出部分へ指を伸ばす。
「ぁっ……ぅっ…ん…。満の……エッチ…。」
漏れそうになる声をかみ殺し、フレイアは照れ隠しにそんなことを言ってみる。
「………何と言われようと構わぬ、これが拙者の正直な心である故…。」
開き直ったように真っ赤な顔でそう言う尾花。
それならとフレイアも覚悟を決め、笑って右手を尾花の頬に添える。
左手でコルセットの紐を解きながら。
「どうせなら…こっちの方が…さわり心地…いいだろ?……醜いが。」
自嘲気味にそう呟き、左胸に残る獣の爪痕をなぞりながらゆっくりコルセットを床へと落とす。
それまで何も言わずフレイアを見つめていた尾花はいきなり諸肌を脱いで見せた。
「……傷であれば拙者とて幾つも負っておる。戦って付いた傷のどこに醜いことがあろうか。」
嗜めるようにそう言いフレイアを強く抱き寄せる。
「…闘った傷…じゃないしね。死に損なった傷……幼さの…無謀の傷…。」
「身体の正面に付いておるのは、背を向けなんだ証拠であろう…ともかく、拙者はフレイアの身体が醜いなどとは思っておらぬ。」
フレイアの言葉に被せるように強くそう言い、尾花は胸の傷跡に指を這わせる。
二人の間に隙間が生まれた。
それが逆に、素肌同士で抱き合っていたことを強く感じさせる。
肌と肌で感じる熱さ、触れる指先から感じる熱さ。
だんだんとその熱さが二人を飲み込んでいく。
ゆっくりと動く尾花の指。
時に優しく時に激しくフレイアの胸を揉んでいく。
「っ…くっ………。」
唇を噛み締め何かに耐えるようにフレイアは声を殺す。
「……辛いのであれば…我慢せず言ってくれぬか?」
そんなフレイアの様子に手を止めず心配そうに尾花はそう声をかけた。
「ぁっ……つ、辛くはないぞ?ただ…声が…。」
荒くなり始める息をどうにか抑え、答える。
「声…?……無理に堪えずとも…良いと思うのだが……?」
首を傾げ、尾花は不思議そうにフレイアを見つめた。
だが、のほほんとした尾花の言葉と手はどうやら別だったらしい。
話している間も、胸の先を掠めるように指を行き来させ、擽る。
「ぁっぅ…んっ!」
とたんフレイアの口から押さえきれない嬌声が零れでた。
「…みつ…る。」
人 が必至に我慢してるのに、とフレイアは涙目で尾花を見上げた。
「ぁ…恥ずか…しい…から……聞かせたく…ないっん。」
言ってる間も止まらない尾花の手に、フレイアは戸惑いを隠せない。
…誰だって始めては恥ずかしいモノだ。
「いや…恥ずかしがることは…ないと思うぞ……。」
そう言いながら、何かを思い出すように一度目を瞑り、腰をかがめフレイアの胸元にキスを送る。
ほんの少し口を開き吸い上げる。
「っゃぁ…んっっ。」
先ほどとは違う柔らかな感触に思わず声が出そうになり、慌ててフレイアは自らの腕を噛んだ。
「あ…あたしは、恥ずかしいのっ!」
そう言って凄んでみても甘く掠れた声では逆ギレにしか聞こえない。
「……やはり、可愛いな…フレイアは。」
言葉を紡ぎながら、フレイアの胸に赤い印を付けていく。
少しずつ、場所をずらしながら。
そしてそれは胸の先へと移動していく。
「ひゃっぁ…ん…。」
大きな甘い声が口をついて出てで、フレイアは思わず逃げようと身を捩った。
逃がすまい、と尾花はフレイアを押し倒すような形で抱きこむ。
もとより初めての感覚に腰砕け気味であったフレイアが耐えれるはずもなく、ぐらりと体が傾ぎゆっくりと倒れていった。
「うわっ……なっ?!」
ふわりと体が浮く感覚に、フレイアは尾花の体をかき抱く。
「っ…済まぬ・・・怪我などないか?」
反射的に体を入れ替え、尾花は自分を下にして布団に倒れ込んだ。
衝撃を受け流し、驚かせてしまっただろうフレイアの髪を優しく梳き撫でる。
「…あたしは…大丈夫だけど……満は大丈夫か?」
体の横に手をつき、上半身を上げながらフレイアは心配そうに尾花の顔をのぞき込む。
「この程度でどうにかなるような鍛え方はしておらぬよ…フレイアが無事ならば良かった。」
安堵の表情を浮かべて、尾花は微笑みを返す。
その表情にフレイアは見惚れていしまう。
「……大好きだよ。」
体をずらし、跨ぐようにして顔を寄せキスをした。
「……拙者も…大好きだ。」
ぎゅっと腰を抱きしめられ、唇が深く合わさる。
「ん……っ。」
ちろりと尾花の唇舐め、フレイアはディープキスを仕掛けにいった。
舌先と舌先を触れ合わせ、何時しか互いの息を貪るような深いそれへと変化していく。
歯列をなぞり、舌を絡め合い、互いの唾液を交換仕合う、深いキス。
尾花のフレイアを抱きしめる腕に力がこもり、そして…抜ける。
「ぅっっ。あっ……ご、ごめん…。」
強い力で抱きしめられ、驚いたフレイアは上体を少し起こした。
「い、いや…驚いただけである故に……。」
引き留めようと伸ばされた腕は、途中で力を失いぱたりと体の横に落ちる。
「だ、ダメ…だったか?」
フレイアは、尾花の上に座るような形で起きあがり、心配げに上から顔をのぞき込み聞いてみた。
「い、いや…駄目などとは…言わぬが……そこは……。」
言葉を濁す尾花。
一瞬何のことかと不思議そうな表情を浮かべたフレイアであったが、自身の腿にあたる熱い感触に驚き今度は尾花の上に倒れ込む。
「ご、…ごめん…。」
「謝るような事では…その…ないのだが……。」
間近で言われたその言葉に、苦笑を浮かべながら尾花はフレイアを見つめた。
二人の視線が絡み合う。
「……ど…どうすれば…いい?」
大きく息を一つ吐き、フレイアは意を決したように言葉を紡いでいく。
思案顔の尾花。
「…………で、では…衣服を……拙者も脱ぐ故に……。」
そう言われてフレイアは体を起こし、服に手をかける。
尾花もまたそれに倣い立ち上がり着物に手をかけた。
だが、諸肌脱いだために妙な所で帯が引っかかりなかなか脱げない。
「ん?大丈夫か???……手伝うよ。」
それに気が付いたフレイアは笑って尾花の前に屈み、その帯に手を伸ばす。
「あ、いや…それは………。」
尾花が焦っている間に、フレイアはするりと帯を解いて見せた。
ぱさりと尾花の着物が床に落ちる。
それを満足げに見届け、フレイアは顔を上げようと前を向く。
「終りょ……。ぁうっ…ごめん…。」
見えたのは熱く滾った尾花の股間。
「い、いや、謝られても…。」
照れくさそうにそう言い、くるりと背を向け少し躊躇してから尾花は褌に手を伸ばした。
フレイアも恥ずかしそうに自分のズボンを脱ぎ始める。
だが、自分の下着に手をやり躊躇いその手を止めた。
「………フレイア…今ならまだ……引き返せるぞ…。」
そんなフレイアの姿が見えたわけでは無いのだろうが、振り向かずぼそりと尾花はそんな事を呟く。
「…何を…引き返すんだ?……満は……帰りたいのか?」
ごくりと息をのみ、掠れた声でフレイアは訪ねていた。
躊躇っている自分を見られたのかと焦ったからかもしれない。
「……正直…帰りたくはない……が…フレイアが…まだ早いと思うのならば……我慢することはできる。」
優しいその言葉に、フレイアは立ち上がり背を向ける尾花に抱きついていた。
「…満の好きなように…すれば良いんだ。…それが…あたしの気持ちでもある…。」
嬉しさと、自分の全てを捧げる覚悟を決めて。
回されたその手に、自分の手を重ね自らに言い聞かせるように、呟く。
「……後悔は…せぬか?」
フレイアの顔に微笑みが浮かぶ。
「……後悔するぐらいならこんな事してないと思うぞ?」
少し戯けてそう言えば、ゆっくりとフレイアの方に向いた尾花の手がそっと顔に触れた。
「それならば良いのだが…その……女性にとっては……で、ある故に…。」
優しいキスをし、天を仰いだ尾花の顔は赤く染まっていく。
そんな尾花にフレイアの微笑みはより深くなる。
「…気にしなくて…良いよ。…ホント…満のしたいように…すればいいから…。」
力を抜くとフレイアは尾花に体を預ける。
何をしても良い、その意思表示として。
「承知した……。」
尾花はそっとフレイアを抱きかかえ、床に横たわらせた。
「…美味しく召し上がれ?」
巫山戯たようにそう言ってフレイアは尾花の首へと手を伸ばす。
キスを促すために。
「うむ…。」
尾花は優しく微笑み、請われるまま唇を重ねる。
触れるだけのキスから深いディープキスへ、だんだんと変わっていく。
『くちゅっ。』
唇の間から音が漏れる。
聞こえる音が恥ずかしくて、尾花の首に回した手に力を込めた。
ゆっくりと尾花の手がフレイアの体の上をゆっくり降りていく。
胸の輪郭を撫で、ウエストを擽り、そして下着の中へぎこちなく手を伸ばす。
「ぅんっ。」
一瞬フレイアの体が硬直する。
誰にも触れられたことがない場所を触られたからかもしれない。
キスから逃れ息を整える。
「………脱ごう…か?」
それは羞恥心から言った言葉だった。
脱がされるより自分で脱いだ方が恥ずかしくない、そう思ったから。
何も言わず尾花は体を起こしフレイアの上から退く。
フレイアは尾花の視線を感じつつ上体を起こし下着の紐に手をかけた。
震える手で紐を解いていく。
「…じっと…見ないでくれよな?」
恥ずかしさで顔が上げれず、フレイアはぶっきらぼうにそう言った。
「う、うむ…………。」
その言葉に思わず魅入っていた尾花はぎこちなく体を動かす。
つられるように尾花も顔が赤くなる。
「……さて、どうしましょう?」
戯けてそんなことを聞いてみる。
「どう、と言われても…困るのだが…。」
少し困惑しつつ尾花は先に進もうとフレイアの肩に手をかけた。
「………じゃ、…じゃぁ……。」
恥ずかしさと緊張でフレイアの声は掠れていた。
「…気持ち…良く……してやる…よ…。」
深呼吸を一つしてフレイアは逆に尾花の肩に手をかけ押し倒た。
「っ!?…ふ、フレイア…?」
意表をつかれ尾花の体は簡単に後ろに倒れ込む。
そんな尾花にフレイアは何時もを装いつつ、覚悟を決めてその足の間に体を滑り込ませる。
急なフレイアの行動に尾花は困惑を隠せずにいた。
「その…そこは……。」
そうは言ってみるもののどうして良いのか解らず行動が止まってしまう。
「……だめ…か?」
恐る恐るフレイアがそう訪ね、答えを聞く前に躊躇いがちに尾花の逸物に唇を寄る。
そして亀頭の先をちろちろと舌先で舐め、思い切ってそれを口に銜えた。
実践などしたこと無いが、本で得た知識ぐらいならフレイアにもあるのだ。
それらの本を思い出しながらフレイアは必至に舌を這わす。
尾花に気持ちよくなって欲しい、その一心で。
飲みきれない唾液と先走りの液が混ざりぐちゅぐちゅといやらしい音を立てる。
「っふぁっ…そ、ちょっとっ…。」
その音と感触に思わず尾花の腰が浮いた。
「う゛っ…んぐっ……げはっ。」
タイミング悪く喉の奥まで突き上げられフレイアは咽せかえり口を離していた。
「…ご、ごめん…気持ち…良く…ない…のか?」
何とか唾液を飲み込み、フレイアは潤んだ目で不安げに尾花を見つめた。
「い、いや…気持ち良くて……その、困るのだ…。」
荒い息の下眉を顰め困ったようにそう言うと、ぽりぽりと頭を掻く。
「そ、それなら…良いんだけど…どう…する?」
頬を染め、艶を帯びた瞳で尾花に尋ねてみる。
<させて…くれないのか?>
瞳が雄弁に語っていた。
「…お願い致す……。」
そんなフレイアに尾花は苦笑を浮かべて続きを促した。
断れないような気がしたのだ。
「ん、わかった。」
フレイアは甘えたような声を出しにこりと笑いかけもう一度唇を寄せる。
亀頭を舐め上げ軽く銜える。
唇を使って雁首を挟み小さく吸い上げる。
本で得た知識を実践するたびフレイアは上目使いで尾花を少しだけ、見つめていた。
本当にこれで良いのだろうか、大丈夫なのか、と。
そして苦悩するような尾花の眉間の皺と押し殺した声に、嬉しそうに舌を動かすのであった。
「ぅぁっ…そ、それ以上は……。」
尾花の手がフレイアの腕を掴み、静止を求める。
「う゛?…どうは…した?」
銜えたまま、上目使いに見上げて話しかけた。
「っふっ………。」
その振動すら今の尾花には辛いらしい。
「そ、それ以上されると……我慢が………。」
苦しげな尾花の言葉にフレイアは慌てて口を離し、困惑顔でその顔を見つめた。
「や、辞めや方が…いいのか?」
何故、我慢するんだろう。そう思いながら。
不思議そうに見上げるフレイアを尾花は何とも言えない表情で見つめていた。
困惑と後少しという所で止められた猛りが渦巻く。
「……く、銜えずとも良いから…その……手…で…。」
耳まで真っ赤に成りつつ尾花はフレイアの手を取り握らせた。
「わ、わかった……。」
言われるままにフレイアは軽く握りしめ、ゆっくり上下に動かしやわやわと握りだす。
片手から両手に、少しずつ速度を上げながら強弱を付け動かす。
その動きに尾花は何かに耐えるように唇を噛み締めた。
「っぐ…っは……で……っぁ!」
びくっと尾花の体が強張る。
少しの間、そしてどくどくと先端から白濁した性を勢いよく溢れさせた。
「ぁっ………。」
手と顔にかかる熱いものの感触にフレイアは呆然とした顔でそれを見つめていた。
ぬるりとしたそれをほんの少しだけ、舐めてみる。
「んっ……。…美味しくない…。」
顔を顰めながらそれを舐め取り顔を拭う。
頬や唇に残る白濁が妙に艶めかしい。
「す、済まぬ……。」
なかなか収まらない動機と荒い息をどうにか抑えこみ尾花は体を起こした。
「い、いや……気持ちよかったら、それで良いんだけど……。」
起きあがる尾花を、不思議そうに見ながらフレイアはどうして良いのか解らず腰を落としていた。
「……今度は……拙者が………。」
そう言って尾花はフレイアの肩を軽く押し、先ほどの自分と同じような体勢にさせる。
「拙者に…身を委ねてくれれば……それで……。」
吃驚するフレイアにそう言い、その足の間に体を割り込ませる。
「ん……わかった…。」
顔を赤くして素直にそう言い、股間を隠そうと手を伸ばす。
そしてフレイアは不安げに尾花を見つめた。
降りてくるその手を掴み、尾花は空いてる手でフレイアの割れ目をなぞり、顔を寄せ軽く舌を這わせた。
ぺちゃ…くちゅ…。
妖しい音が漏れてくる。
「なっ…ちょ、満っ!」
慌ててフレイアは起きあがり止めようとするが、暖かい舌の感触に力が入らずぱたりと倒れた。
「拙者ばかり…その…気持ちよくなっては申し訳ない故に……。」
逃げようとするフレイアの腰を押さえ込みさらに舌を這わす。
ゆっくりと丁寧に。
「い、良いからっ!!あたしっは…ぁんっ…だ…め…だ。」
焦ったフレイアは、辞めさせようと尾花の頭に手を伸ばす。
だがその手に力は入らず、尾花の髪を掴むことしかできなかった。
「……たしか…ここを………。」
舌先出入り口に触れながらを舐めながらゆっくりと突起の先を指で触り始める。
「ひっぁゃっうっ……っ。」
ぴくぴくとフレイアの内腿が揺れ噛み殺した声が漏れでた。
「…や、満…そこ…だめ…だ…っ。」
今まで感じたことのない様な感覚がフレイアの体を襲う。
甘い痺れるようなその波にフレイアの体が無意識に動く。
「フレイア…可愛いぞ……。」
戸惑うフレイアをちらりと横目で見、指を入り口へと這わせた。
そしてゆっくりとその指を中へ差し入れ動かし出す。
くちゅくちゅっと淫らな音がする。
「ぅっぁんっダメっ、だめ…だっ……。」
噛み殺せない吐息と静止の声が、フレイアの口からこぼれ出す。
「……痛いか?」
その静止の声に尾花は動きを止め、体を浮かせた。
そっとフレイアの顔を見る。
「い、痛くは…ないんだけど…なんか…妙な感じが、して…怖いんだ…。」
荒い息の中、どうにかそう答え返すとフレイアは尾花を見つめ返した。
「安心致せ…拙者がついて居る故に……。」
優しくそう呟くと尾花はもう一度フレイアの股間に指を這わせた。
濡れているのを確認するように指で軽く触れ、中に入れる。
ついでもう一本。
そして、二本の指を中で動かし突起を舐め、転がす。
「そ、それとこれはっっんぁぅっ…っ。」
『別だ』と言おうとした言葉は喘ぎに変わり、フレイアは自分の指を噛み声を殺した。
そんなフレイアを横目で見ながら尾花は動きを激しくしていく。
「っっっぅぁっ…もっ…やぁ……。」
フレイアの体から力が抜けていく。
おかしくなりそうな、その未知の感覚に、ただただ流され涙を浮かべる。
だが、尾花の動きは止まらない。
フレイアの喘ぎに煽られるように、その動きは速くなっていった。
「ひゃっぁっなに…これっ……。」
フレイアの声がひときわ大きく漏れ、尾花の髪を掴む手に力が籠もる。
「やっ…あぁっんっっっ。」
びくり、と大きくフレイアの体が震え硬直する。
そして荒い息と共にその体から力が抜けていく。
「…大丈夫か?」
あふれ出る愛液を拭いつつ尾花は体を起こし声をかけた。
「ぁ…はっ……だ、…大丈夫……満の意地悪……。」
荒い息をどうにか整え答える。
その拗ねたような口調に、尾花は小さく笑いキスをした。
「……済まぬな、…つい……。」
「………意地悪。」
未だ収まらない荒い息、拗ねたような、照れたような表情でフレイアは呟いた。
そんなフレイアを尾花は抱きしめ、行きが落ち着くまで優しく撫でてやる。
胸の鼓動と共にだんだんと落ち着いていくフレイアの呼吸。
そうして息が収まれば、次に浮かぶのはこの先のこと。
フレイアの体が先ほどとは違う緊張で強張っていく。
「……フレイア…今少しだけ……我慢して貰えぬか?」
緊張を隠せない顔で尾花はフレイアを見つめた。
「ん…だいじょ…ぶ。…満の…好きにして…いいよ。」
ともすれば逃げそうになる体をぐっと押さえフレイアは微笑みそう言った。
ゆっくりと閉じた足を開き隙間を空ける。
頭で理解していてもフレイアの体は勝手に震え出す。
痛いほど自分の鼓動を感じ、ぎゅっ、と手を握りしめた。
そんなフレイアを見、尾花は優しくその頬を撫でた。
「……大丈夫……だ、フレイア。」
固く握りしめたその手に触れ尾花はもう一度囁いた。
少しでも緊張を和らげようと。
「……ごめ…ん。」
そう呟くとフレイアは下唇を噛み締め瞳を閉じ、片腕をその上に置き顔を隠す。 そしてゆっくりと片膝を持ち上げた。
「こっちの方が……ぃ…や…すい…だろ?」
羞恥心で掠れた言葉は所々途切れる。
精一杯の意思表示。
「……ありがとう…では、参るぞ……。」
重ねた手をぎゅっと握り、優しくキスをする。
それから自らの一物に手を沿えゆっくりと腰を落とした。
ゆっくりと、場所を確認するかのように指を添える。
熱くなったその場所が指で開かれ冷たい外気に晒された。
尾花の先がフレイアの秘所にゆっくりと宛われる。
「っっ!ぁぅ…。」
フレイアの喉が鳴った。
ほんの少し、先が入っただけなのに、感じる圧迫感と熱さに圧倒される。
体に籠もる力を逃がそうと、フレイアは大きく一つ、深呼吸をした。
息を吐くそのタイミングに合わせ、尾花はぐっと一気に奥まで突き上げた。
「ぃっっ…ぁ……。」
破瓜の痛みと熱さに体が硬直する。
「満…みつ…るぅ…。」
フレイアは顔を覆っていた腕を外し、尾花の首へと回す。
少しばかりの恐怖とそれ以上の喜び、沢山の感情を込め抱きつく。
「フレイア…ようやく、一つになれたな……。」
そんなフレイアを優しく抱き返し、尾花は万感の意を込め囁いた。
少しだけ、力を抜いてフレイアは尾花の顔をのぞき込んだ。
真剣で、優しい顔がそこにはあった。
「ぁっ……だ、…ね…。」
つられてフレイアも微笑む。
眦に溜まった涙が頬を伝う。
そんな感触ですら今のフレイアには嬉しいもののような気がした。
「熱い…ね。」
繋がってから暫く、二人は抱き合い互いの体温を感じあっていた。
「フレイアの…想いが……この熱さになって居るのだろうな…。」
「それは…満も、だろ?」
くすっと小さく笑いフレイアは尾花にキスを送る。
たったそれだけの動きだが、狭いフレイアの中が尾花のモノを締め付けるには十分だった。
漏れそうになる声を押さえ込み、尾花は思案する。
動くべきか、それとも。
そんな尾花に気が付いたのだろう、フレイアは顔を赤くしながら小さく呟いた。
「………いぃ…ぞ…。動いて…。」
その言葉に尾花の顔もみるみる赤くなっていく。
確認する様にフレイアを見やれば、恥ずかしそうに目を伏せ小さく頷いていた。
「う、動くぞ……。」
意を決し、言葉と共にゆっくりと腰を動かす。
慎重に。
「ぅっ…………ゃっ…。」
『ずるり』
中で尾花のモノが動くのが、解る。
その感触は痛みより熱さが勝り、フレイアの口から声が漏れ噛み殺す。
「…痛むか……?」
何かに耐えるその顔に、尾花は動きを止め目線を合わせた。
「ん、大丈夫だよ…痛くは…ないから…。」
尾花を見上げ、フレイアは困ったように微笑んだ。
痛みは少なく、不思議な感覚が自分を襲っているのだから。
「そう…か……。」
呟くと尾花は動きを再開した。
上体を起こしフレイアの腰に手を置く。
そして少しずつ腰の動きを早めていった。
「ぁぅっ…ん……。」
粘膜の擦れる音と、噛み殺せない嬌声、吐息。
尾花の動きにあわせ、揺れる豊かな胸。
薄く紅色に染まっていく白い肌。
何時もとは違うそれらに尾花は目を奪われていた。
「ぁ…な……みつるは…気持ち…いい…?」
荒い息の下、途切れる言葉でフレイアはそう訪ねていた。
色々な事が思い浮かび、少し心配になったのだろう、不安を浮かべた瞳が尾花を見つめていた。
「あぁ……フレイアの呼吸に合わせて…拙者のを締め付けてくる……。」
困った顔で、それでも真剣に答え、尾花はフレイアの背中に腕を回し入れ抱き起こした。
「…な、なら…いいっぁんだ…」
嬉しそうに微笑むとフレイアは尾花を手伝うように首に手を回す。
「くっぁう…っ。」
最奥を串刺しにされるような感覚にフレイアの息が一瞬止まる。
「フレイア……。」
軽く揺らすように突き上げ、キスをする。
自らの体重で先ほどとは違う深い場所を抉られ、フレイアは尾花の肩に回した腕に力を込め必至に縋り付く。
「っ…ふかっ……ん…。」
だんだんと早くなる突き上げに、唇はずれぴちゃぴちゃという音だけが響く。「…満……んっ…やぁっ…。」
止めて欲しいのか、続けて欲しいのか、甘えたような声がフレイアの度から漏れる。
無言で尾花は動きを止めた。
「ぇっ…ぅん……。」
急に止まられ少し不満げなフレイアの声。
ただそれだけの事なのにフレイアの中は尾花のモノを締め付ける。
正上位よりも強い締め付け。
その動きを堪能しつつ、尾花はディープキスを仕掛けた。
息も出来ないような激しいキス。
しばらくの間二人はお互いの唇を貪りあった。
「…はぁっぅん……満……あい…してる…。」
キスの合間にフレイアがわき上がる感情のままに呟く。
「拙者もだ…フレイア……。」
唇を離しフレイアの頬を撫で、尾花もそう答えた。
視線が絡み合い、触れるだけのキスを幾度となく繰り返す。
言葉だけでは足りない思いを伝えるために。
鼓動が落ち着き、少し余裕が出来たフレイアはそっと自分から腰を動かしてみた。
尾花に気持ちよくなって欲しい、その思いから。
「っ……ぁ……。」
尾花の肩に手を置き、ゆっくりと腰を持ち上げ落とす。
「ぁっく……。」
ぎこちない動きが思いがけない刺激となり、尾花は息をのんだ。
一瞬戸惑い、動きが止まる。
が、与えられる快楽の波には逆らえずタイミングを合わせ下から突き上げた。
「ぃっ…っ…やぁ。」
予想外のその動きにフレイアは最奥まで貫かれていた。
中を擦れていく感触、奥まで当たる感触、ぞくりとフレイアの背筋を熱い何かが駆け抜けていく。
「……みつ…るぅ…。」
濡れた瞳がもっとと、催促するように艶を帯び尾花を見ていた。
「フレイアっ……。」
請われるまま尾花は動きを速くしていく。
フレイアの腰を押さえ、激しくしたから突き上げる。
音が変わる。
濡れたそれから打ち付けるような音へと。
「ぅっぁっ……はげっ…しッ…い…ぁうっ。」
フレイアは無意識に息を止めるようにして中を締め付けた。
もっと尾花を感じるように。
「っう…フレイア……それ以上…されると…その…。」
急に尾花の動きが緩やかになる。
「ん……はぁ……。ど、…した?」
荒い息の中、不思議そうな表情でフレイアは尾花を見た。
「い、いや…これ以上は、その……拙者も、限界故…。」
顔を真っ赤にして尾花はぼそっと呟いた。
つられてフレイアも真っ赤になる。
「…ど、どう…したら…てか…どう、したい?」
慌ててそう聞き直す。
「んっ、と……。」
尾花は体を傾けフレイアを押し倒した。
フレイアの足を上げさせM字に開かせるとすぐさま動かし始める。
そして貪るようにキスをした。
「えっ?っ…はっ…んっっやっぁぅっゃ…ぁっ。」
息が出来ない苦しさと中で擦れる熱さ、訳がわからなくなるような感覚にフレイアは尾花の背に手を回し爪を立てた。
「くっ……。」
その鋭い痛みに尾花は一瞬顔を顰め、さらに激しく責め立てる。
「やっ…満……はやっ…い…。」
そう言いながら尾花の動きにあわせフレイアは腰を押しつけその感触を貪る。
「やだっ…満…ゃ…おかしく…なる……も…やっ…。」
フレイアの体に力が籠もる。
あらん限りの力で尾花を締め付け、押し寄せる波を駆け上る。
「くぅっ……ぅぁっ!」
それにあわせるかのように尾花は強く尽き入れ、そして引き抜いた。
「ぐっ……。」
どくどくと、フレイアのお腹に白く熱いモノが放たれる。
「んっ……満…。」
とろんとした、放心したようなフレイアは無意識に尾花の名前を呼んでいた。
「フレイア……。」
力の抜けたその体に手を回し抱き起こす。
そして優しいキスをした。
「…ん…気持ち…良かったか?」
自分が気持ちよかっただけに心配になったのだろう、フレイアはそう言い尾花の瞳をのぞき込んだ。
「…うむ………。」
のぞき込まれ、今差ならがらに赤面する尾花であった。
羞恥心とは後から襲ってくるモノらしい。
「……あたしも…だよ。」
そんな尾花にフレイアはふんわりと微笑み返し、ふと自分のお腹を見た。
「……どうしよう……。」
このままでは動くに動けないことに気が付いた。
かといってこのまま放置することも出来ない。
そんな困惑顔のフレイアに気が付いた尾花は慌てて自分置物を探るために背を向けた。
「満?」
そんな尾花を不思議そうに、未だしっかり覚醒しない頭を軽く振りフレイアはその背を何気なく見た。
「…………ぁ。」
その背に走るみみず腫れ。
赤くなったそれは所々血が滲んでいた。
「むぅ…、これで…。」
漸く手ぬぐいを探し出し、尾花はそれを渡そうと振り向いた。
「ごめん…痛かっただろ?」
急なフレイアの謝罪の言葉に一瞬何のことだか解らず動きが止まる。
「背中、だよっ。」
言っている間にさらに恥ずかしさが増していったのだろう、フレイアは耳まで真っ赤に成りつつそう言った。
「…大丈夫故に。」
こちらの耳まで赤くなっていた。
自分の背に付いた傷の原因は自分、それがわかってるだけに恥ずかしいらしい。「これを……それ以外の始末は拙者がしておくゆえに。」
慌てて手ぬぐいを渡すと、尾花はくるりと背を向けた。
恥ずかし過ぎて顔が合わせられないらしい。
「ありがと。…でも…それ以外??」
渡された手ぬぐいでお腹を拭いつつフレイアは首を傾げていた。
『何かあったっけ?』
考えてみるが思いつかない。
「その…少々、血が付いたりしておるのでな……。」
ぽりぽりと頭を掻きつつ尾花はそう呟いた。
「ぁうっ……。」
フレイアはそれを聞かなかったことにした。
だが、ごしごしとお腹を拭う手に力が入っている。
どう反応して良いのか解らないのだ。
「ごめん……。」
誤っておくことにしたらしい。
「構わぬよ。」
先に着物を羽織った尾花はそう言いフレイアの服を手に振り返った。
手渡されるそれを受け取ろうとするフレイア。
「ありが……えっ?」
立ち上がろうとするも力が入らず、すとんと腰が落ちた。
「……満…たてない。」
情けない声でフレイアはそう言い尾花を見上げた。
「だ、大丈夫か?」
尾花は慌てて近寄りフレイアを支えた。
「…満が…激しいからだぞっ…どうしよう?」
ぺたりと座り込み、困ったような情けないような表情を浮かべたフレイアは八つ当たり気味にそう言っていた。
「うっ……衣服を身につけたら……送る故。」
反論しようとして考え、そして反論できないことに気が付き言葉を濁す。
思い当たる節があったらしい。
「服は着られるか…?」
気を取り直して尾花は再度服をさしだし着衣を促す。
「ん、ごめん……大丈夫、着られるとおもう。」
何となく勝った気がするフレイアであった。
何時も通りコルセットを付けようとし、なかなかうまくいかず断念。
諦めてジャケットだけを羽織る。
そしてズボンを手にしばし考える。
この状態で履けるのだろうかと。
「ズボン…どうしよう。」
「…せ、拙者が手伝おう。」
手伝おうとしてくれる尾花にほんの少しフレイアの悪戯心が働いた。
「…じゃ、このまま抱いて帰って…くれればいいのに。」
冗談のつもりで軽くそう言ってみる。
「元より、そのつもりであったが…ズボンは良いのか?」
あっさりと許可され逆にフレアの方が面食らってしまった。
ならばとフレイアはズボンを穿くのを諦める。
こういうとき長目のジャケットというのは便利である。
前をしっかり止めればワンピースに見えないこともない。
「…どうせ見るのは満だけだろ?…ごめんな…。」
茶化してそう言えば優しい手が頬に触れた。
「気に病むことはない……フレイアのためであれば、拙者は如何なる労苦をも厭わぬよ。」
そう言って微笑み尾花はフレイアを抱き上げた。
俗に言うお姫様抱っこである。
「ん~~ありがと。……ずっと…一緒だ。」
フレイアは尾花の首に手を回し体を預け呟いた。
照れてる顔を見られないよう尾花の肩に顔を埋めて。
「う、うむ…で、では、参ろうか……。…拙者もだ。」
フレイアの言葉に尾花は小さく頷き歩き出す。
揺れないように気を付けて。
二人がいくのはフレイアの家なのかそれとも?
何にせよ誰にも見られなかった…事を祈ろう。
初めて一緒に入った依頼の話、少しだけの昔話、馬鹿話、いつものように終わるはず…だった。
「可愛いぞ、満。」
思わずフレイアの顔に笑みが浮かぶ。
ほんの些細な会話、それに反応して赤くなる尾花、そんな尾花が可愛くて、ついついフレイアはその台詞を言ってしまった。
いつもの事。
少しだけ違っていたのは、ちょっとした茶目っ気からフレイアが尾花に抱きついたことだろうか。
愛しさを伝えるために行った行為。
ほんの一日逢えなかった事。
それが寂しかったからなのかもしれない。
吃驚している尾花の顔が妙に嬉しくてフレイアの顔に笑みが深まっていく。
好きと言う言葉、愛してると言う言葉が胸の中に沸き上がってくる。
「何か…一日一回は抱きつかないと…寂しい気がするぞ…。」
一番安らげる場所にその体を委ね、フレイアは呟く。
「拙者は…最近、一回では足りぬように思えて来てしまったぞ……。」
恥ずかしそうにフレイアの耳元でそう囁き返す。
甘く優しい時間。
不器用な二人である。
いつもなら此処で終わるはずだった。
付き合いだして八ヶ月近く、甘いキスとただ、抱き合って寝る夜。
端から見れば蹴り倒したくなるほど甘い雰囲気の二人。
それは、ほんの少し先に進む勇気がなかっただけなのかもしれない。
「離れてると寂しいのはホント。」
抱きしめる腕に酔いしれながらフレイアがそう言えば、
「拙者も同じだ……できることならば、ずっとこうしていたい…。」
尾花も又甘い言葉を囁く。
優しく、暖かい時間が流れる。
「このままでも…良いんだけど…少し…。」
赤く成りつつフレイアが呟いた。
抱きしられるだけでは…もう、物足りない。
艶を帯びた声はその先の行為を促すモノだった。
その声に抱きしめた腕を解き、尾花はフレイアにキスをする。
触れるだけの優しいキスを。
「………フレイア…。」
尾花の服を握りしめていた手が無意識に尾花の体に回される。
縋り付くように。
「…フレイア……。」
意を決して唇を離し尾花はもう一度フレイアの名前を呼んだ。
「ん?なんだ?」
艶を帯び、とろんとした目を開き、フレイアはすぐ側にある尾花の顔を見上げた。
そこのあったのは何かに耐える目をした男の瞳。
揺らぎそうになる心を無理矢理押さえ込み尾花は言葉を紡いだ。
「…っその………良い…か……?」
一瞬、フレイアの動きが止まった。
何を聞かれたのか解らず、聞き返えそうとして、その意味に気が付く。
今までの行為でほんのり赤く染まった頬がみるみる真っ赤に変わっていく。
「………い…いい…よ?」
目を伏せ尾花の胸に顔埋め、消え入るような声でフレイアはそう答え、目を瞑る。
肯定の返事が貰えると思っていなかった尾花は、思わず俯くフレイアを呆然と見つめた。
『本当に?』
そう訪ねたくなるのをぐっと飲み込む。
「で、では……失礼致す…。」
そう言うとそっとフレイアの胸に手を添える。
小さくフレイアの体が揺れた。
「……い、痛かったか……?」
ただ触れただけなのに、そんな言葉が口をつく。
「や、…じゃなくて…吃驚しただけ……緊張…しちゃって。」
羞恥心に頬を染め、それでも微笑み浮かべてフレイアはそう答えていた。
「……可愛いぞ……。」
尾花の顔にも笑みが浮かぶ。
そして、もう一度フレイアの胸に手を伸ばした。
今度は少し強く。
硬いコルセットの上からでも解るその弾力に、強弱を付け揉んでみる。
ゆっくりと位置をずらし露出部分へ指を伸ばす。
「ぁっ……ぅっ…ん…。満の……エッチ…。」
漏れそうになる声をかみ殺し、フレイアは照れ隠しにそんなことを言ってみる。
「………何と言われようと構わぬ、これが拙者の正直な心である故…。」
開き直ったように真っ赤な顔でそう言う尾花。
それならとフレイアも覚悟を決め、笑って右手を尾花の頬に添える。
左手でコルセットの紐を解きながら。
「どうせなら…こっちの方が…さわり心地…いいだろ?……醜いが。」
自嘲気味にそう呟き、左胸に残る獣の爪痕をなぞりながらゆっくりコルセットを床へと落とす。
それまで何も言わずフレイアを見つめていた尾花はいきなり諸肌を脱いで見せた。
「……傷であれば拙者とて幾つも負っておる。戦って付いた傷のどこに醜いことがあろうか。」
嗜めるようにそう言いフレイアを強く抱き寄せる。
「…闘った傷…じゃないしね。死に損なった傷……幼さの…無謀の傷…。」
「身体の正面に付いておるのは、背を向けなんだ証拠であろう…ともかく、拙者はフレイアの身体が醜いなどとは思っておらぬ。」
フレイアの言葉に被せるように強くそう言い、尾花は胸の傷跡に指を這わせる。
二人の間に隙間が生まれた。
それが逆に、素肌同士で抱き合っていたことを強く感じさせる。
肌と肌で感じる熱さ、触れる指先から感じる熱さ。
だんだんとその熱さが二人を飲み込んでいく。
ゆっくりと動く尾花の指。
時に優しく時に激しくフレイアの胸を揉んでいく。
「っ…くっ………。」
唇を噛み締め何かに耐えるようにフレイアは声を殺す。
「……辛いのであれば…我慢せず言ってくれぬか?」
そんなフレイアの様子に手を止めず心配そうに尾花はそう声をかけた。
「ぁっ……つ、辛くはないぞ?ただ…声が…。」
荒くなり始める息をどうにか抑え、答える。
「声…?……無理に堪えずとも…良いと思うのだが……?」
首を傾げ、尾花は不思議そうにフレイアを見つめた。
だが、のほほんとした尾花の言葉と手はどうやら別だったらしい。
話している間も、胸の先を掠めるように指を行き来させ、擽る。
「ぁっぅ…んっ!」
とたんフレイアの口から押さえきれない嬌声が零れでた。
「…みつ…る。」
人 が必至に我慢してるのに、とフレイアは涙目で尾花を見上げた。
「ぁ…恥ずか…しい…から……聞かせたく…ないっん。」
言ってる間も止まらない尾花の手に、フレイアは戸惑いを隠せない。
…誰だって始めては恥ずかしいモノだ。
「いや…恥ずかしがることは…ないと思うぞ……。」
そう言いながら、何かを思い出すように一度目を瞑り、腰をかがめフレイアの胸元にキスを送る。
ほんの少し口を開き吸い上げる。
「っゃぁ…んっっ。」
先ほどとは違う柔らかな感触に思わず声が出そうになり、慌ててフレイアは自らの腕を噛んだ。
「あ…あたしは、恥ずかしいのっ!」
そう言って凄んでみても甘く掠れた声では逆ギレにしか聞こえない。
「……やはり、可愛いな…フレイアは。」
言葉を紡ぎながら、フレイアの胸に赤い印を付けていく。
少しずつ、場所をずらしながら。
そしてそれは胸の先へと移動していく。
「ひゃっぁ…ん…。」
大きな甘い声が口をついて出てで、フレイアは思わず逃げようと身を捩った。
逃がすまい、と尾花はフレイアを押し倒すような形で抱きこむ。
もとより初めての感覚に腰砕け気味であったフレイアが耐えれるはずもなく、ぐらりと体が傾ぎゆっくりと倒れていった。
「うわっ……なっ?!」
ふわりと体が浮く感覚に、フレイアは尾花の体をかき抱く。
「っ…済まぬ・・・怪我などないか?」
反射的に体を入れ替え、尾花は自分を下にして布団に倒れ込んだ。
衝撃を受け流し、驚かせてしまっただろうフレイアの髪を優しく梳き撫でる。
「…あたしは…大丈夫だけど……満は大丈夫か?」
体の横に手をつき、上半身を上げながらフレイアは心配そうに尾花の顔をのぞき込む。
「この程度でどうにかなるような鍛え方はしておらぬよ…フレイアが無事ならば良かった。」
安堵の表情を浮かべて、尾花は微笑みを返す。
その表情にフレイアは見惚れていしまう。
「……大好きだよ。」
体をずらし、跨ぐようにして顔を寄せキスをした。
「……拙者も…大好きだ。」
ぎゅっと腰を抱きしめられ、唇が深く合わさる。
「ん……っ。」
ちろりと尾花の唇舐め、フレイアはディープキスを仕掛けにいった。
舌先と舌先を触れ合わせ、何時しか互いの息を貪るような深いそれへと変化していく。
歯列をなぞり、舌を絡め合い、互いの唾液を交換仕合う、深いキス。
尾花のフレイアを抱きしめる腕に力がこもり、そして…抜ける。
「ぅっっ。あっ……ご、ごめん…。」
強い力で抱きしめられ、驚いたフレイアは上体を少し起こした。
「い、いや…驚いただけである故に……。」
引き留めようと伸ばされた腕は、途中で力を失いぱたりと体の横に落ちる。
「だ、ダメ…だったか?」
フレイアは、尾花の上に座るような形で起きあがり、心配げに上から顔をのぞき込み聞いてみた。
「い、いや…駄目などとは…言わぬが……そこは……。」
言葉を濁す尾花。
一瞬何のことかと不思議そうな表情を浮かべたフレイアであったが、自身の腿にあたる熱い感触に驚き今度は尾花の上に倒れ込む。
「ご、…ごめん…。」
「謝るような事では…その…ないのだが……。」
間近で言われたその言葉に、苦笑を浮かべながら尾花はフレイアを見つめた。
二人の視線が絡み合う。
「……ど…どうすれば…いい?」
大きく息を一つ吐き、フレイアは意を決したように言葉を紡いでいく。
思案顔の尾花。
「…………で、では…衣服を……拙者も脱ぐ故に……。」
そう言われてフレイアは体を起こし、服に手をかける。
尾花もまたそれに倣い立ち上がり着物に手をかけた。
だが、諸肌脱いだために妙な所で帯が引っかかりなかなか脱げない。
「ん?大丈夫か???……手伝うよ。」
それに気が付いたフレイアは笑って尾花の前に屈み、その帯に手を伸ばす。
「あ、いや…それは………。」
尾花が焦っている間に、フレイアはするりと帯を解いて見せた。
ぱさりと尾花の着物が床に落ちる。
それを満足げに見届け、フレイアは顔を上げようと前を向く。
「終りょ……。ぁうっ…ごめん…。」
見えたのは熱く滾った尾花の股間。
「い、いや、謝られても…。」
照れくさそうにそう言い、くるりと背を向け少し躊躇してから尾花は褌に手を伸ばした。
フレイアも恥ずかしそうに自分のズボンを脱ぎ始める。
だが、自分の下着に手をやり躊躇いその手を止めた。
「………フレイア…今ならまだ……引き返せるぞ…。」
そんなフレイアの姿が見えたわけでは無いのだろうが、振り向かずぼそりと尾花はそんな事を呟く。
「…何を…引き返すんだ?……満は……帰りたいのか?」
ごくりと息をのみ、掠れた声でフレイアは訪ねていた。
躊躇っている自分を見られたのかと焦ったからかもしれない。
「……正直…帰りたくはない……が…フレイアが…まだ早いと思うのならば……我慢することはできる。」
優しいその言葉に、フレイアは立ち上がり背を向ける尾花に抱きついていた。
「…満の好きなように…すれば良いんだ。…それが…あたしの気持ちでもある…。」
嬉しさと、自分の全てを捧げる覚悟を決めて。
回されたその手に、自分の手を重ね自らに言い聞かせるように、呟く。
「……後悔は…せぬか?」
フレイアの顔に微笑みが浮かぶ。
「……後悔するぐらいならこんな事してないと思うぞ?」
少し戯けてそう言えば、ゆっくりとフレイアの方に向いた尾花の手がそっと顔に触れた。
「それならば良いのだが…その……女性にとっては……で、ある故に…。」
優しいキスをし、天を仰いだ尾花の顔は赤く染まっていく。
そんな尾花にフレイアの微笑みはより深くなる。
「…気にしなくて…良いよ。…ホント…満のしたいように…すればいいから…。」
力を抜くとフレイアは尾花に体を預ける。
何をしても良い、その意思表示として。
「承知した……。」
尾花はそっとフレイアを抱きかかえ、床に横たわらせた。
「…美味しく召し上がれ?」
巫山戯たようにそう言ってフレイアは尾花の首へと手を伸ばす。
キスを促すために。
「うむ…。」
尾花は優しく微笑み、請われるまま唇を重ねる。
触れるだけのキスから深いディープキスへ、だんだんと変わっていく。
『くちゅっ。』
唇の間から音が漏れる。
聞こえる音が恥ずかしくて、尾花の首に回した手に力を込めた。
ゆっくりと尾花の手がフレイアの体の上をゆっくり降りていく。
胸の輪郭を撫で、ウエストを擽り、そして下着の中へぎこちなく手を伸ばす。
「ぅんっ。」
一瞬フレイアの体が硬直する。
誰にも触れられたことがない場所を触られたからかもしれない。
キスから逃れ息を整える。
「………脱ごう…か?」
それは羞恥心から言った言葉だった。
脱がされるより自分で脱いだ方が恥ずかしくない、そう思ったから。
何も言わず尾花は体を起こしフレイアの上から退く。
フレイアは尾花の視線を感じつつ上体を起こし下着の紐に手をかけた。
震える手で紐を解いていく。
「…じっと…見ないでくれよな?」
恥ずかしさで顔が上げれず、フレイアはぶっきらぼうにそう言った。
「う、うむ…………。」
その言葉に思わず魅入っていた尾花はぎこちなく体を動かす。
つられるように尾花も顔が赤くなる。
「……さて、どうしましょう?」
戯けてそんなことを聞いてみる。
「どう、と言われても…困るのだが…。」
少し困惑しつつ尾花は先に進もうとフレイアの肩に手をかけた。
「………じゃ、…じゃぁ……。」
恥ずかしさと緊張でフレイアの声は掠れていた。
「…気持ち…良く……してやる…よ…。」
深呼吸を一つしてフレイアは逆に尾花の肩に手をかけ押し倒た。
「っ!?…ふ、フレイア…?」
意表をつかれ尾花の体は簡単に後ろに倒れ込む。
そんな尾花にフレイアは何時もを装いつつ、覚悟を決めてその足の間に体を滑り込ませる。
急なフレイアの行動に尾花は困惑を隠せずにいた。
「その…そこは……。」
そうは言ってみるもののどうして良いのか解らず行動が止まってしまう。
「……だめ…か?」
恐る恐るフレイアがそう訪ね、答えを聞く前に躊躇いがちに尾花の逸物に唇を寄る。
そして亀頭の先をちろちろと舌先で舐め、思い切ってそれを口に銜えた。
実践などしたこと無いが、本で得た知識ぐらいならフレイアにもあるのだ。
それらの本を思い出しながらフレイアは必至に舌を這わす。
尾花に気持ちよくなって欲しい、その一心で。
飲みきれない唾液と先走りの液が混ざりぐちゅぐちゅといやらしい音を立てる。
「っふぁっ…そ、ちょっとっ…。」
その音と感触に思わず尾花の腰が浮いた。
「う゛っ…んぐっ……げはっ。」
タイミング悪く喉の奥まで突き上げられフレイアは咽せかえり口を離していた。
「…ご、ごめん…気持ち…良く…ない…のか?」
何とか唾液を飲み込み、フレイアは潤んだ目で不安げに尾花を見つめた。
「い、いや…気持ち良くて……その、困るのだ…。」
荒い息の下眉を顰め困ったようにそう言うと、ぽりぽりと頭を掻く。
「そ、それなら…良いんだけど…どう…する?」
頬を染め、艶を帯びた瞳で尾花に尋ねてみる。
<させて…くれないのか?>
瞳が雄弁に語っていた。
「…お願い致す……。」
そんなフレイアに尾花は苦笑を浮かべて続きを促した。
断れないような気がしたのだ。
「ん、わかった。」
フレイアは甘えたような声を出しにこりと笑いかけもう一度唇を寄せる。
亀頭を舐め上げ軽く銜える。
唇を使って雁首を挟み小さく吸い上げる。
本で得た知識を実践するたびフレイアは上目使いで尾花を少しだけ、見つめていた。
本当にこれで良いのだろうか、大丈夫なのか、と。
そして苦悩するような尾花の眉間の皺と押し殺した声に、嬉しそうに舌を動かすのであった。
「ぅぁっ…そ、それ以上は……。」
尾花の手がフレイアの腕を掴み、静止を求める。
「う゛?…どうは…した?」
銜えたまま、上目使いに見上げて話しかけた。
「っふっ………。」
その振動すら今の尾花には辛いらしい。
「そ、それ以上されると……我慢が………。」
苦しげな尾花の言葉にフレイアは慌てて口を離し、困惑顔でその顔を見つめた。
「や、辞めや方が…いいのか?」
何故、我慢するんだろう。そう思いながら。
不思議そうに見上げるフレイアを尾花は何とも言えない表情で見つめていた。
困惑と後少しという所で止められた猛りが渦巻く。
「……く、銜えずとも良いから…その……手…で…。」
耳まで真っ赤に成りつつ尾花はフレイアの手を取り握らせた。
「わ、わかった……。」
言われるままにフレイアは軽く握りしめ、ゆっくり上下に動かしやわやわと握りだす。
片手から両手に、少しずつ速度を上げながら強弱を付け動かす。
その動きに尾花は何かに耐えるように唇を噛み締めた。
「っぐ…っは……で……っぁ!」
びくっと尾花の体が強張る。
少しの間、そしてどくどくと先端から白濁した性を勢いよく溢れさせた。
「ぁっ………。」
手と顔にかかる熱いものの感触にフレイアは呆然とした顔でそれを見つめていた。
ぬるりとしたそれをほんの少しだけ、舐めてみる。
「んっ……。…美味しくない…。」
顔を顰めながらそれを舐め取り顔を拭う。
頬や唇に残る白濁が妙に艶めかしい。
「す、済まぬ……。」
なかなか収まらない動機と荒い息をどうにか抑えこみ尾花は体を起こした。
「い、いや……気持ちよかったら、それで良いんだけど……。」
起きあがる尾花を、不思議そうに見ながらフレイアはどうして良いのか解らず腰を落としていた。
「……今度は……拙者が………。」
そう言って尾花はフレイアの肩を軽く押し、先ほどの自分と同じような体勢にさせる。
「拙者に…身を委ねてくれれば……それで……。」
吃驚するフレイアにそう言い、その足の間に体を割り込ませる。
「ん……わかった…。」
顔を赤くして素直にそう言い、股間を隠そうと手を伸ばす。
そしてフレイアは不安げに尾花を見つめた。
降りてくるその手を掴み、尾花は空いてる手でフレイアの割れ目をなぞり、顔を寄せ軽く舌を這わせた。
ぺちゃ…くちゅ…。
妖しい音が漏れてくる。
「なっ…ちょ、満っ!」
慌ててフレイアは起きあがり止めようとするが、暖かい舌の感触に力が入らずぱたりと倒れた。
「拙者ばかり…その…気持ちよくなっては申し訳ない故に……。」
逃げようとするフレイアの腰を押さえ込みさらに舌を這わす。
ゆっくりと丁寧に。
「い、良いからっ!!あたしっは…ぁんっ…だ…め…だ。」
焦ったフレイアは、辞めさせようと尾花の頭に手を伸ばす。
だがその手に力は入らず、尾花の髪を掴むことしかできなかった。
「……たしか…ここを………。」
舌先出入り口に触れながらを舐めながらゆっくりと突起の先を指で触り始める。
「ひっぁゃっうっ……っ。」
ぴくぴくとフレイアの内腿が揺れ噛み殺した声が漏れでた。
「…や、満…そこ…だめ…だ…っ。」
今まで感じたことのない様な感覚がフレイアの体を襲う。
甘い痺れるようなその波にフレイアの体が無意識に動く。
「フレイア…可愛いぞ……。」
戸惑うフレイアをちらりと横目で見、指を入り口へと這わせた。
そしてゆっくりとその指を中へ差し入れ動かし出す。
くちゅくちゅっと淫らな音がする。
「ぅっぁんっダメっ、だめ…だっ……。」
噛み殺せない吐息と静止の声が、フレイアの口からこぼれ出す。
「……痛いか?」
その静止の声に尾花は動きを止め、体を浮かせた。
そっとフレイアの顔を見る。
「い、痛くは…ないんだけど…なんか…妙な感じが、して…怖いんだ…。」
荒い息の中、どうにかそう答え返すとフレイアは尾花を見つめ返した。
「安心致せ…拙者がついて居る故に……。」
優しくそう呟くと尾花はもう一度フレイアの股間に指を這わせた。
濡れているのを確認するように指で軽く触れ、中に入れる。
ついでもう一本。
そして、二本の指を中で動かし突起を舐め、転がす。
「そ、それとこれはっっんぁぅっ…っ。」
『別だ』と言おうとした言葉は喘ぎに変わり、フレイアは自分の指を噛み声を殺した。
そんなフレイアを横目で見ながら尾花は動きを激しくしていく。
「っっっぅぁっ…もっ…やぁ……。」
フレイアの体から力が抜けていく。
おかしくなりそうな、その未知の感覚に、ただただ流され涙を浮かべる。
だが、尾花の動きは止まらない。
フレイアの喘ぎに煽られるように、その動きは速くなっていった。
「ひゃっぁっなに…これっ……。」
フレイアの声がひときわ大きく漏れ、尾花の髪を掴む手に力が籠もる。
「やっ…あぁっんっっっ。」
びくり、と大きくフレイアの体が震え硬直する。
そして荒い息と共にその体から力が抜けていく。
「…大丈夫か?」
あふれ出る愛液を拭いつつ尾花は体を起こし声をかけた。
「ぁ…はっ……だ、…大丈夫……満の意地悪……。」
荒い息をどうにか整え答える。
その拗ねたような口調に、尾花は小さく笑いキスをした。
「……済まぬな、…つい……。」
「………意地悪。」
未だ収まらない荒い息、拗ねたような、照れたような表情でフレイアは呟いた。
そんなフレイアを尾花は抱きしめ、行きが落ち着くまで優しく撫でてやる。
胸の鼓動と共にだんだんと落ち着いていくフレイアの呼吸。
そうして息が収まれば、次に浮かぶのはこの先のこと。
フレイアの体が先ほどとは違う緊張で強張っていく。
「……フレイア…今少しだけ……我慢して貰えぬか?」
緊張を隠せない顔で尾花はフレイアを見つめた。
「ん…だいじょ…ぶ。…満の…好きにして…いいよ。」
ともすれば逃げそうになる体をぐっと押さえフレイアは微笑みそう言った。
ゆっくりと閉じた足を開き隙間を空ける。
頭で理解していてもフレイアの体は勝手に震え出す。
痛いほど自分の鼓動を感じ、ぎゅっ、と手を握りしめた。
そんなフレイアを見、尾花は優しくその頬を撫でた。
「……大丈夫……だ、フレイア。」
固く握りしめたその手に触れ尾花はもう一度囁いた。
少しでも緊張を和らげようと。
「……ごめ…ん。」
そう呟くとフレイアは下唇を噛み締め瞳を閉じ、片腕をその上に置き顔を隠す。 そしてゆっくりと片膝を持ち上げた。
「こっちの方が……ぃ…や…すい…だろ?」
羞恥心で掠れた言葉は所々途切れる。
精一杯の意思表示。
「……ありがとう…では、参るぞ……。」
重ねた手をぎゅっと握り、優しくキスをする。
それから自らの一物に手を沿えゆっくりと腰を落とした。
ゆっくりと、場所を確認するかのように指を添える。
熱くなったその場所が指で開かれ冷たい外気に晒された。
尾花の先がフレイアの秘所にゆっくりと宛われる。
「っっ!ぁぅ…。」
フレイアの喉が鳴った。
ほんの少し、先が入っただけなのに、感じる圧迫感と熱さに圧倒される。
体に籠もる力を逃がそうと、フレイアは大きく一つ、深呼吸をした。
息を吐くそのタイミングに合わせ、尾花はぐっと一気に奥まで突き上げた。
「ぃっっ…ぁ……。」
破瓜の痛みと熱さに体が硬直する。
「満…みつ…るぅ…。」
フレイアは顔を覆っていた腕を外し、尾花の首へと回す。
少しばかりの恐怖とそれ以上の喜び、沢山の感情を込め抱きつく。
「フレイア…ようやく、一つになれたな……。」
そんなフレイアを優しく抱き返し、尾花は万感の意を込め囁いた。
少しだけ、力を抜いてフレイアは尾花の顔をのぞき込んだ。
真剣で、優しい顔がそこにはあった。
「ぁっ……だ、…ね…。」
つられてフレイアも微笑む。
眦に溜まった涙が頬を伝う。
そんな感触ですら今のフレイアには嬉しいもののような気がした。
「熱い…ね。」
繋がってから暫く、二人は抱き合い互いの体温を感じあっていた。
「フレイアの…想いが……この熱さになって居るのだろうな…。」
「それは…満も、だろ?」
くすっと小さく笑いフレイアは尾花にキスを送る。
たったそれだけの動きだが、狭いフレイアの中が尾花のモノを締め付けるには十分だった。
漏れそうになる声を押さえ込み、尾花は思案する。
動くべきか、それとも。
そんな尾花に気が付いたのだろう、フレイアは顔を赤くしながら小さく呟いた。
「………いぃ…ぞ…。動いて…。」
その言葉に尾花の顔もみるみる赤くなっていく。
確認する様にフレイアを見やれば、恥ずかしそうに目を伏せ小さく頷いていた。
「う、動くぞ……。」
意を決し、言葉と共にゆっくりと腰を動かす。
慎重に。
「ぅっ…………ゃっ…。」
『ずるり』
中で尾花のモノが動くのが、解る。
その感触は痛みより熱さが勝り、フレイアの口から声が漏れ噛み殺す。
「…痛むか……?」
何かに耐えるその顔に、尾花は動きを止め目線を合わせた。
「ん、大丈夫だよ…痛くは…ないから…。」
尾花を見上げ、フレイアは困ったように微笑んだ。
痛みは少なく、不思議な感覚が自分を襲っているのだから。
「そう…か……。」
呟くと尾花は動きを再開した。
上体を起こしフレイアの腰に手を置く。
そして少しずつ腰の動きを早めていった。
「ぁぅっ…ん……。」
粘膜の擦れる音と、噛み殺せない嬌声、吐息。
尾花の動きにあわせ、揺れる豊かな胸。
薄く紅色に染まっていく白い肌。
何時もとは違うそれらに尾花は目を奪われていた。
「ぁ…な……みつるは…気持ち…いい…?」
荒い息の下、途切れる言葉でフレイアはそう訪ねていた。
色々な事が思い浮かび、少し心配になったのだろう、不安を浮かべた瞳が尾花を見つめていた。
「あぁ……フレイアの呼吸に合わせて…拙者のを締め付けてくる……。」
困った顔で、それでも真剣に答え、尾花はフレイアの背中に腕を回し入れ抱き起こした。
「…な、なら…いいっぁんだ…」
嬉しそうに微笑むとフレイアは尾花を手伝うように首に手を回す。
「くっぁう…っ。」
最奥を串刺しにされるような感覚にフレイアの息が一瞬止まる。
「フレイア……。」
軽く揺らすように突き上げ、キスをする。
自らの体重で先ほどとは違う深い場所を抉られ、フレイアは尾花の肩に回した腕に力を込め必至に縋り付く。
「っ…ふかっ……ん…。」
だんだんと早くなる突き上げに、唇はずれぴちゃぴちゃという音だけが響く。「…満……んっ…やぁっ…。」
止めて欲しいのか、続けて欲しいのか、甘えたような声がフレイアの度から漏れる。
無言で尾花は動きを止めた。
「ぇっ…ぅん……。」
急に止まられ少し不満げなフレイアの声。
ただそれだけの事なのにフレイアの中は尾花のモノを締め付ける。
正上位よりも強い締め付け。
その動きを堪能しつつ、尾花はディープキスを仕掛けた。
息も出来ないような激しいキス。
しばらくの間二人はお互いの唇を貪りあった。
「…はぁっぅん……満……あい…してる…。」
キスの合間にフレイアがわき上がる感情のままに呟く。
「拙者もだ…フレイア……。」
唇を離しフレイアの頬を撫で、尾花もそう答えた。
視線が絡み合い、触れるだけのキスを幾度となく繰り返す。
言葉だけでは足りない思いを伝えるために。
鼓動が落ち着き、少し余裕が出来たフレイアはそっと自分から腰を動かしてみた。
尾花に気持ちよくなって欲しい、その思いから。
「っ……ぁ……。」
尾花の肩に手を置き、ゆっくりと腰を持ち上げ落とす。
「ぁっく……。」
ぎこちない動きが思いがけない刺激となり、尾花は息をのんだ。
一瞬戸惑い、動きが止まる。
が、与えられる快楽の波には逆らえずタイミングを合わせ下から突き上げた。
「ぃっ…っ…やぁ。」
予想外のその動きにフレイアは最奥まで貫かれていた。
中を擦れていく感触、奥まで当たる感触、ぞくりとフレイアの背筋を熱い何かが駆け抜けていく。
「……みつ…るぅ…。」
濡れた瞳がもっとと、催促するように艶を帯び尾花を見ていた。
「フレイアっ……。」
請われるまま尾花は動きを速くしていく。
フレイアの腰を押さえ、激しくしたから突き上げる。
音が変わる。
濡れたそれから打ち付けるような音へと。
「ぅっぁっ……はげっ…しッ…い…ぁうっ。」
フレイアは無意識に息を止めるようにして中を締め付けた。
もっと尾花を感じるように。
「っう…フレイア……それ以上…されると…その…。」
急に尾花の動きが緩やかになる。
「ん……はぁ……。ど、…した?」
荒い息の中、不思議そうな表情でフレイアは尾花を見た。
「い、いや…これ以上は、その……拙者も、限界故…。」
顔を真っ赤にして尾花はぼそっと呟いた。
つられてフレイアも真っ赤になる。
「…ど、どう…したら…てか…どう、したい?」
慌ててそう聞き直す。
「んっ、と……。」
尾花は体を傾けフレイアを押し倒した。
フレイアの足を上げさせM字に開かせるとすぐさま動かし始める。
そして貪るようにキスをした。
「えっ?っ…はっ…んっっやっぁぅっゃ…ぁっ。」
息が出来ない苦しさと中で擦れる熱さ、訳がわからなくなるような感覚にフレイアは尾花の背に手を回し爪を立てた。
「くっ……。」
その鋭い痛みに尾花は一瞬顔を顰め、さらに激しく責め立てる。
「やっ…満……はやっ…い…。」
そう言いながら尾花の動きにあわせフレイアは腰を押しつけその感触を貪る。
「やだっ…満…ゃ…おかしく…なる……も…やっ…。」
フレイアの体に力が籠もる。
あらん限りの力で尾花を締め付け、押し寄せる波を駆け上る。
「くぅっ……ぅぁっ!」
それにあわせるかのように尾花は強く尽き入れ、そして引き抜いた。
「ぐっ……。」
どくどくと、フレイアのお腹に白く熱いモノが放たれる。
「んっ……満…。」
とろんとした、放心したようなフレイアは無意識に尾花の名前を呼んでいた。
「フレイア……。」
力の抜けたその体に手を回し抱き起こす。
そして優しいキスをした。
「…ん…気持ち…良かったか?」
自分が気持ちよかっただけに心配になったのだろう、フレイアはそう言い尾花の瞳をのぞき込んだ。
「…うむ………。」
のぞき込まれ、今差ならがらに赤面する尾花であった。
羞恥心とは後から襲ってくるモノらしい。
「……あたしも…だよ。」
そんな尾花にフレイアはふんわりと微笑み返し、ふと自分のお腹を見た。
「……どうしよう……。」
このままでは動くに動けないことに気が付いた。
かといってこのまま放置することも出来ない。
そんな困惑顔のフレイアに気が付いた尾花は慌てて自分置物を探るために背を向けた。
「満?」
そんな尾花を不思議そうに、未だしっかり覚醒しない頭を軽く振りフレイアはその背を何気なく見た。
「…………ぁ。」
その背に走るみみず腫れ。
赤くなったそれは所々血が滲んでいた。
「むぅ…、これで…。」
漸く手ぬぐいを探し出し、尾花はそれを渡そうと振り向いた。
「ごめん…痛かっただろ?」
急なフレイアの謝罪の言葉に一瞬何のことだか解らず動きが止まる。
「背中、だよっ。」
言っている間にさらに恥ずかしさが増していったのだろう、フレイアは耳まで真っ赤に成りつつそう言った。
「…大丈夫故に。」
こちらの耳まで赤くなっていた。
自分の背に付いた傷の原因は自分、それがわかってるだけに恥ずかしいらしい。「これを……それ以外の始末は拙者がしておくゆえに。」
慌てて手ぬぐいを渡すと、尾花はくるりと背を向けた。
恥ずかし過ぎて顔が合わせられないらしい。
「ありがと。…でも…それ以外??」
渡された手ぬぐいでお腹を拭いつつフレイアは首を傾げていた。
『何かあったっけ?』
考えてみるが思いつかない。
「その…少々、血が付いたりしておるのでな……。」
ぽりぽりと頭を掻きつつ尾花はそう呟いた。
「ぁうっ……。」
フレイアはそれを聞かなかったことにした。
だが、ごしごしとお腹を拭う手に力が入っている。
どう反応して良いのか解らないのだ。
「ごめん……。」
誤っておくことにしたらしい。
「構わぬよ。」
先に着物を羽織った尾花はそう言いフレイアの服を手に振り返った。
手渡されるそれを受け取ろうとするフレイア。
「ありが……えっ?」
立ち上がろうとするも力が入らず、すとんと腰が落ちた。
「……満…たてない。」
情けない声でフレイアはそう言い尾花を見上げた。
「だ、大丈夫か?」
尾花は慌てて近寄りフレイアを支えた。
「…満が…激しいからだぞっ…どうしよう?」
ぺたりと座り込み、困ったような情けないような表情を浮かべたフレイアは八つ当たり気味にそう言っていた。
「うっ……衣服を身につけたら……送る故。」
反論しようとして考え、そして反論できないことに気が付き言葉を濁す。
思い当たる節があったらしい。
「服は着られるか…?」
気を取り直して尾花は再度服をさしだし着衣を促す。
「ん、ごめん……大丈夫、着られるとおもう。」
何となく勝った気がするフレイアであった。
何時も通りコルセットを付けようとし、なかなかうまくいかず断念。
諦めてジャケットだけを羽織る。
そしてズボンを手にしばし考える。
この状態で履けるのだろうかと。
「ズボン…どうしよう。」
「…せ、拙者が手伝おう。」
手伝おうとしてくれる尾花にほんの少しフレイアの悪戯心が働いた。
「…じゃ、このまま抱いて帰って…くれればいいのに。」
冗談のつもりで軽くそう言ってみる。
「元より、そのつもりであったが…ズボンは良いのか?」
あっさりと許可され逆にフレアの方が面食らってしまった。
ならばとフレイアはズボンを穿くのを諦める。
こういうとき長目のジャケットというのは便利である。
前をしっかり止めればワンピースに見えないこともない。
「…どうせ見るのは満だけだろ?…ごめんな…。」
茶化してそう言えば優しい手が頬に触れた。
「気に病むことはない……フレイアのためであれば、拙者は如何なる労苦をも厭わぬよ。」
そう言って微笑み尾花はフレイアを抱き上げた。
俗に言うお姫様抱っこである。
「ん~~ありがと。……ずっと…一緒だ。」
フレイアは尾花の首に手を回し体を預け呟いた。
照れてる顔を見られないよう尾花の肩に顔を埋めて。
「う、うむ…で、では、参ろうか……。…拙者もだ。」
フレイアの言葉に尾花は小さく頷き歩き出す。
揺れないように気を付けて。
二人がいくのはフレイアの家なのかそれとも?
何にせよ誰にも見られなかった…事を祈ろう。
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