俺には弟が居る。
あんまり俺に似てない。
似てると言えば緑色の方の目の色ぐらい。
あ、俺、目の色片方ずつ違う、でも弟は同じ色。
綺麗な緑色。
顔もあんまりにてねぇ。
どっちかというと爺ちゃんに似てる。
男らしくて良いじゃないですか、っていってた。
あいつは妙に行儀が良い。
俺がなんかしようとしたらよく首引っ張って止める。
苦しい。
其れはダメ、アレはダメ、これもダメ～ってお前は母ちゃんか！！
っていったらこんな馬鹿なのが子供だった困ります、いりません、言われた畜生。
でも、あいつの作るご飯は旨い。
俺も一応作れるけど大味だ。
そう言ったら俺は大雑把すぎると言われた。
…喰えりゃいいんだよ、喰えりゃ。
そう言ったらもうご飯作らないと言われた、素直に謝った。
喰えりゃいいけど美味い方が嬉しい。

俺と弟はみんな似てないという。
正反対だと。
でも、みんなしらねぇ。
弟、怒らせると俺より怖い。
…手段選ばねぇし…何よりじわじわ真綿で首締めるようなことも笑いながらやる。
…ぜってぇ怒らせちゃいけねぇ。
要領も良い。
何か悪戯してもみんな俺のせい。
あとでごめんなさいって謝ってくる、俺だけに。
…なんか美味いこと使われてる気がする。

取り敢えず、姉弟仲はワルクナイ。
と思いたい。